ファーストキャビン日本橋よこやま町【追記あり】

先日予告したホテルレポ、第1弾は東京・関西・九州にて12店舗展開しているコンパクトホテル「ファーストキャビン(以下FC)」の新店です。

公式サイトはこちら。

 

法令上ではカプセルホテルと同じ業態になるのだけど、FCは今までのカプセルホテルと一線を画す大きな特徴が2つあります。  

・個室が天井の高いキャビンであること

・大浴場完備なところ(※京都烏丸を除く)

今までのカプセルホテルは上下2段になっていて、手を上に伸ばせば当たるくらい天井が低かったけれど、FCは床から天井までがまるまる1室で「カプセル」ではなく「キャビン」と呼びます。

キャビンのこの形状から、FCは自らを「カプセルホテル」ではなく「コンパクトホテル」と呼んでいるわけです。

このキャビンですが、天井高いので圧迫感がないし、ベッドの上で立てるし、丈の長いスカートなんかを壁のコートハンガーにかけても布団に擦らないのでシワにならない、といいことづくめ。

公衆浴場ダメだからシャワーがあればいいという人もいると思うけど、ビジネスホテルに泊まる時も大浴場のあるところを優先的に選んでしまう身としては、大浴場があるところも結構ポイント高い。まあこれはFCにしかないという訳ではないけど、シャワーしかないカプセルホテル多いしね。あと大浴場あっても男性用だけとかね。あれ許せんね(笑)。

なお、前述の通りFC京都烏丸は男女とも大浴場がなく、ジェットバスユニットとシャワーブースのみになるそうです。ジェットバスユニットってなんだろう…

 

そんなFCは最近精力的に店舗数を増やしていて、先日2/7に日本橋横山町に都内6店目の「ファーストキャビン日本橋よこやま町」をオープン。横山町といえば、外国人観光客がメインターゲットの「Japaneze Guest House」や、寝台特急北斗星実車パーツを内装に転用したことで話題の「トレインホステル北斗星」など、ユースホステルやゲストハウスの密集地。しかも東横インアパホテルなどのビジネスホテルもそこそこ存在する。そこにFCが殴り込みをかけるわけです。面白いじゃないの。

特に都内泊しなきゃいけない要件はなかったんだけど、オープン記念で通常よりかなり安く泊まれたので、先日仕事帰りに泊まってきました。

ちなみに公式HPではファーストクラス6,800円、ビジネスクラス5,800円とありますが私が泊まった時はビジネスクラスで3,500円でした。

なお店名が長いので、以下表記をFC日本橋とします。なんで横山町を平仮名にしたのか…

  

場所はJR馬喰町、都営地下鉄馬喰横山東日本橋駅に囲まれた問屋街の中。東京メトロ小伝馬町駅からも徒歩圏内。特に都営地下鉄のA1出口は目の前なので、雨の日でもあまり濡れずにたどり着けるのは有難い限り。

ただ土地柄、夜遅くなると店舗近隣の飲食店はほぼ閉店して残っているのはコンビニや牛丼屋、あと24時閉店のファミレス、大衆居酒屋くらいしかなかった。ビジネス街ってこともあり、お店によっては土日の営業時間が短い可能性も。

とはいえコンビニがすぐ近くに何件もあるので、食べるものには困らないと思います。

そんなわけで、仕事帰りに寄り道して21時過ぎに着いたら周辺の問屋やドラッグストアは閉店済みで、FCの入口の照明が目立ってました。

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1階がCAFE&BAR(のわりに22時閉店って早すぎませんか)とフロントとラウンジ、2~5階が男性用フロア、6~8階が女性用フロアでした。エレベーターは男女別に1基ずつ。女性用フロアが高層階にあるけどEVが専用なので、男性用フロアで度々停止してEVがなかなか来ない💢ってことがないのはありがたい。

 

1階でEVに乗るにはチェックイン時に渡される男女別のセキュリティカードが必要で、このカードはフロアの入口でも解錠に使うので、宿泊客ではない人が入ってきたり、男性が女性用フロアに/女性が男性用フロアに入ってしまうということもありません。

↓上からカードキー(7階21番キャビンでした)、1階エレベーターの遠景、1階EVのカードリーダー、7階入口のカードリーダー。
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女性用フロアは6・7階が客室で8階が大浴場とパウダールームとシャワーとランドリー。

浴室にワンフロアまるまる使っているだけあって、パウダールームが広い!これは中入ってみてちょっと感動した。

ただEVが無人の状態だと自動的に1階に降りてしまうので、8階⇔6・7階の移動でもEVが上がってくるのを待たないといけないのがちょい面倒。階段は非常時しか使えないみたいだし。

 

コインランドリーはドラム型洗濯乾燥機が2台。洗濯乾燥80分500円だったかな。洗濯のみ、乾燥のみももちろん可能。使用中は暗証番号で扉にロックがかけられるので安心です。

洗乾一体型のランドリーは1回の占有時間が長く、タイミング逃すとずっと使用中で使えないということも有り得るので、宿泊客が多い日は洗濯ができない可能性も考えとくと良いかも。

 

都内のFCに泊まる時はさほど大荷物でもないので、使うのはビジネスクラスキャビンばかりです。ってかファーストクラスキャビン利用したことあるのはビジネスクラスのないFC御堂筋難波で1回だけか。4年くらい前?昔過ぎてどうだったか覚えてないw

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店舗ごとにテーマカラーが異なってて、キャビン内の壁の色合いも違うらしい。例えばFC愛宕山は所在地にちなんで「新橋色」と呼ばれる青緑を取り入れていたのだけど、FC日本橋は壁と天井が木目調だった!これは新しい。

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ビジネスクラスキャビンはベッド幅100cm+サイドスペース20cmの計120cmしか幅はないけど、前述の通り荷物の少ない私はサイドスペースに荷物をおけるだけで充分。またこのサイドスペースは鍵のかかるセキュリティボックスも兼ねてます。幅が20cm弱なので入れられるものは限られるけど。私が使っているバッグ入れようとするとカギの金具でバッグの側面擦るんだよねぇ…かといって財布だけ入れたりしたら忘れてチェックアウトしそうだし…

ちなみに奥行と高さは210cmと超ゆったり!この圧迫感のなさはほんと居心地良いです。よほどの長身でなければベッドの上で立って着替えられるし。

 

キャリーバッグのような大きな荷物は各フロアにあるラゲッジスペースにワイヤーロック(貸出あり)で繋いで置いておけるし、フロントでも預かってもらえる模様。とはいえビジネスクラスの人はだいたい入口のところに後述のスクリーンと床とで挟むように置いてるかな。

↓こんな感じで。わかりづらいけど右下にあるのがキャリーバッグです。
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ファーストクラスキャビンは奥行・高さはビジネスクラスと同一であるものの、ベッド幅が120cmと少し広くなり、サイドテーブルや荷物置きスペースもあり、セキュリティボックスはベッドの下へ。最早カプセルというより普通のホテルの一室のようです。とはいえ音は外に筒抜けなので、ホテルの一室と同じようには使えないのだけど。
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ちなみに旅行業法で「簡易宿所」にあたるFCは法令上入口の施錠はできず、入口はスクリーンを降ろすorアコーディオンカーテンを閉める形になります。このスクリーン、開閉時に音が結構するので深夜は気を使ってしまう…

あとスクリーンやカーテンを閉めても密閉状態にはならないので、キャビン内を消灯しても廊下の光が漏れてきます。入口で耳栓は無料で貰えるけどアイマスクはないので、真っ暗でないと眠れない人は用意した方が良いかも。

特にファーストクラスはこの↓カーテンと天井の隙間からの光漏れで眠れないという声をちょいちょい聞くなーと…
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先ほどの写真にもあるとおり、キャビン内にはテレビが設置されてます。音を聞くにはステレオミニプラグのイヤホンが必要。持ってない人はフロントでヘッドホンを貸してくれます。イヤホンジャックは壁にあります。

最近このテレビを見ながら缶コーヒー飲みながらゴロゴロするのが密かな楽しみになりつつある。お酒飲めればここは缶コーヒーじゃなくて缶ビールになるんだろうけど(笑)

なお規約上ではキャビン内での飲食はNGとあるのだけど、流石に就寝中の水分補給もダメというのはあんまりだし、飲み物程度なら許容されている模様。ただ食事は完全にNGなので、コンビニで買ってきたものを食べる時は1Fのラウンジを使いましょう。

 

先に触れたとおり、最上階に女性用大浴場があります。流石に写真は撮れなかったのでご容赦。

温泉ではなく白湯だけど、適度な温度であったまる~。採光の良い窓がついているので、朝なら太陽光浴びて体内時計リセットしながら湯船に浸かれます。太陽光あるなしだけでも朝と夜とで割と雰囲気違うなと思ったので、両方入ってみるのもお勧め。

生理中だったりタトゥ入れてたりで大浴場が使えない方のためにシャワールームもあり。そういえば以前FC秋葉原を利用したとき外国人客はほとんどシャワールーム使ってたなぁ。あと大浴場入ったら日本人客が浴槽入りながら歯磨きしててドン引きしたなぁ。(脱線)

 

設置されているアメニティは、浴室とシャワーブースにシャンプーコンディショナーとクレンジング、洗顔料、ボディソープ。パウダールームにはクレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、コットン、綿棒、ティッシュ、ドライヤー、2wayアイロン、ヘアブラシ、T字カミソリ、紙コップ…だったかな。

歯ブラシ、ボディタオル、フェイスタオル&バスタオル、キャビンウェアはキャビンに用意されてます。ボディタオルが標準でついてくるのなかなかないよね。

こんな感じで宿泊に必要なものは揃っているので、終電逃して急遽の宿泊となっても特に必要なものがないのは有難い。敢えて言うならクレンジングがオイルタイプなのでまつエクしている人はコンビニでオイルフリーのクレンジング買った方がいいかなってくらい。

FC全店にあるものかは分からないけど、ヘアアイロンがあるのも何気に助かるポイント。2wayって普通のストレートアイロンと違ってコテの外側も熱くなるので、髪を根元から伸ばすことができない(根本に近づけると地肌火傷する)のが難点なんだけど、まあないよりはね。

トイレの個室が異様に数多いわりにパウダールームが同時に5人くらいしか使えないのどうなのって思ったけど、トイレの数って旅行業法で決められているのね…なら仕方ないか…

ちなみに7階のトイレの洗面にも各種アメニティが揃っており、コンセントも挿せるようになっていたので、身支度のためにわざわざ8階までいかなくても大丈夫です。

 

こういった「簡易宿所」に属するホテルでセキュリティと同じくらい問題になるのは物音だと思うんだけど、個人的に、ある程度の生活音についてはしょうがないかなって思ってます。他の方のFC宿泊レビューで「音が筒抜けなのでキャビン内での着替えができない」という記述を見かけたのだけど、着替え程度なら20分も30分もガサガサする訳じゃないし、そこまで気にする必要はないかなと思うわけです。着替え以外でも、例えばカバンの中からものを取り出す音とか、携帯の充電器をコンセントに指す音とか、洋服をハンガーにかける音とか、あんまり大きな音じゃないなら&長時間立てなければ許容範囲じゃないかなと。多少の物音は耳栓で自衛すればいいだけの話だし。

けどさすがにキャビン内でドライヤーかけるとか、夜中の2時にキャリーバッグ内の荷物整理始めるとか、そういうのは勘弁願いたい。前者は私が遭遇した訳じゃなく伝聞なんだけどね。キャビン内コンセントの横に「ドライヤー・ヘアアイロン使用禁止」と書いてあるけど、アイロンはともかくドライヤー使う人がいるとは思わなかった。

後者は先日やられました、本当にどったんばったんうるさくて、あとしばらく続いてたらスタッフ召喚してたかも…。

基本的にFCでそこまで頭おかしい(言っちゃったー)お客さんに遭遇することってあまりないんだけどねぇ。そういう客と運悪く宿泊バッティングして楽天トラベルの評価数下げられてるの見るとちょっとしょんぼりしちゃう。

あ、ある程度の生活音は仕方ないと書いたけど、音の出るアラームはやめましょうマジで。携帯のアラームを繰り返しモードでセットしてる場合も一旦解除をお忘れなく。どうしてもこの時間に起きなきゃっていう事情がある場合はモーニングコールサービスがあるから。しかもスタッフが直接起こしに来てくれるから。

  

真夜中のどったんばったんも10分程度で止まってその後は静かだったのでぐっすり眠れて爽やかな朝です。言うてもちょっと寝坊したんだけど/(^o^)\

そういえばFCはベッドが硬くて無理という声をちょこっと小耳に挟んだけど、私は気にならなかったかなー。硬いマットレスダメな人はご注意くだされ。

軽く身支度して、1階のCAFE&BARで朝食をいただきます。店舗ごとにメニューや価格が変わるんだけど、FC日本橋は焼きたてパン食べ放題+スープ+サラダ+ドリンクで600円でした。

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このメニューはFC愛宕山でも提供されているのだけど、焼きたてパンがめっちゃ美味しくてお気に入り。FC日本橋でも同じ朝食を提供するとチェックイン時知った時は即「朝食つけて下さい」って言ったわ(笑)

サラダとスープは日替わりの模様。前にポテトサラダが出てきたことがあるんだけど、ポテサラはサラダであってサラダじゃないです/(^o^)\

ドリンクはコーヒー、フルーツジュース、お水が飲み放題でセルフサービスになってました。提供時間は確か6:30~10:00(ラストオーダー9:30)です。これも店舗により違うかも。

FC築地の朝食「築地を味わうお茶漬けセット」もずっと気になっているんだけど、なかなか食べる機会に恵まれないなぁ。

  

チェックアウトは10:00です。ビジネスクラスは900円/1h、ファーストクラスは1000円/1hで延長も可能(他店は少し料金変わるかも)。ただし大浴場は10:00から清掃で使えなくなるし、客室清掃も10:00から始まるので少し騒がしいかも。

フロントにカードキーとセキュリティボックスのキーを渡してさくっとチェックアウト完了!

  

あくまでカプセルホテルと同じ簡易宿所という位置づけなので制約は多いものの、宿代の高い都心で5000円以下で宿泊できる(※繁忙期は5000円超えることもあります)というのは非常に有難いと思ってます。

遠征時、ホテルが高すぎてスパやネットカフェに泊まるケースもあるかと思うけど、スパの仮眠室はプライバシーがゼロだし、ネカフェは寝具がないのでぐっすり眠れない。そのへんカバーできるコンパクトホテルの宿泊も検討してみては如何でしょう?

  

あと、FCは上記延長料金と同じ値段で2時間からのショートステイも可能です。

私は自宅の場所の都合上、遠征先から夜行バスで帰京したあと仕事がある時は帰宅せず職場に直行しているのだけど、入浴&身支度に時々職場最寄りのFCを利用してます。店舗によって利用可能時間が異なったり、キャビンに空きがあることが前提なので(個人ロッカーが設置されていないため)、事前に利用できるか電話で確認を取ってみてください。

まあこういった身支度はネットカフェでもできるんだけどね。大浴場のおかげで都心の早朝のネカフェにありがちなシャワー待ちもないし、特に真冬はお風呂に浸かって温まれるのが有難い。

という使い方もありますということで。もちろん遠征先で仮眠&身支度に使うという手もありです。ただし昼間は清掃で大浴場が使えないのでそこだけご注意を。

  

なおFCは今後も続々オープン予定があって、4月には京橋店のオープンが控えてます。東京駅から徒歩5分の立地なので、それこそ夜行バス遠征時の身支度に大活躍しそう!