20190816 NUL. @ SHIBUYA REX

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2019/08/16
NUL. 1st EXPERIMENT -showcase-@SHIBUYA REX
ACT:NUL.

まあ今更感あるんだけども…

1999年に結成され2011年に解散したD'espairsRay。
原因のひとつがVo.HIZUMIの喉の不調だったため、楽器隊はそれぞれ既存のバンドに加入したり新バンド結成して活動していたけれど、HIZUMIは音楽活動から一線を引いてファッションブランドUMBRELLAのデザイナーとしてメインに活動を続けてた。
とはいえ、14年にG.Karyuが加入したAngelo主催のイベントでディスパが1日復活を遂げたり、16年にはex.MoranのVo.Hitomiと開催したファン旅行内のイベントでアコースティックライヴを行ったりと、まったく歌っていなかったわけではなかったんだけどね。

でもまさかここに来てヴォーカリストとして完全復活を果たすとは思わなかったよー。まったくそんな気配なかったもんね?NUL.結成発表も青天の霹靂というべき出来事。

しかもメンバーがdefspiralで活動するMASATOさんと、abingdon boys schoolをはじめ様々なプロジェクトで活躍するプロデューサー&シンセサイザープログラマー岸利至さんっていう、HIZUMIとは縁深いながら一緒にバンド結成するとは思ってなかった面子。
更にお披露目ライヴがキャパ300のSHIBUYA-REXってチケ取れんのこれ!?っていう、びっくりの連続よもう笑


まあなんとかかんとか最初の先行でチケットを手に入れたので、行ってきましたSHIBUYA REX。
もちろんチケットは即完。私は2桁真ん中くらいだったので難なく入場して段差の後ろ2列目をキープできたけど、たぶんキャパ限界ギリギリまでチケット出してると思う、開演前から人いきれで暑いのなんの笑。
スタッフさんが何度も「詰めてください」「お客様が全員入り切らないと開演前出来ません」と声掛けするほどの超満員のフロアには外国の方の姿もちらほら。
ディスパ結成日の9月9日にTwitterでバンド名検索すると、未だに海外マニアさんからのお祝いのメッセージを見ることができるのだけど、このフロアの光景からも改めてディスパの海外人気の高さを思い知らされる。

さて、前述のとおりNUL.はヴォーカルのHIZUMI、ギターのMASATOさん、プログラミング(マニピュレーター)の岸さんというちょっと異色な3人編成。
この編成からだいたいの音楽性は予想出来るものの、事前に予習できたことと言えば、この日発売されたDEMO CD2曲の試聴動画が開催直前に公開されたくらいで、一体どんなライヴになるのか?全く想像がつかない。期待が高まる中、定刻を数分過ぎたところで開演。
www.youtube.com

岸さんが操るデジタルなサウンドにMASATOさんのハードなギターが重なり、そしてHIZUMIが歌い出す。記念すべき1曲目は、後日リリースされたDEMO CD #2 に収録されている"MABOROSHI"。ミディアムテンポの曲に載せて紡がれるHIZUMIの声はディスパが解散した8年前、そして1日復活を遂げた5年前と変わりなく、フロアからすすり泣く声がちらほら…
続いて事前に試聴できたDEMO CD #1 収録曲の"ANOTHER FACE"と2連続ミディアムチューンの後、こちらもDEMO CD #2 に収められたアッパーな"Plastice Factory"で一気に爆発するフロア。
HIZUMIのステージングは5年以上のブランクを感じさせず、またこれが初めてのステージとは思えないほど3人の息もぴったり。フロアもアッパーな曲では飛び跳ね、ロック色の強い曲では拳を振り…と、これまた全曲初披露とは思えないほどの盛り上がり!

ところで、このライヴの2ヶ月ほど前に私はUMBRELLAが不定期で開催しているオフラインストアに遊びに行ったんですよ。「復活おめでとう」をどうしても言いたくて。
私がショップにいたときに居合わせた別のお客さんが「喉治ったんですね!」ってHIZUMIに声をかけたら、彼はいつもののほほんとした表情で「いや全然」と返してて笑
長年HIZUMIを悩ませてきた喉の不調とは、声帯の一部がうまく動かず、高音域をロングトーンで出すときに声がひっくり返ってしまう、というもの。これは14年のディスパ復活のときにも時々見受けられて、実はちょっとはらはらしていた。
シャウトやスクリームを多用するヴォーカリストは喉を傷めるとそちらに影響が出ることを素人としては真っ先に想像してしまうけど、彼の場合、シャウト系は全然大丈夫なんだって。
なので、NUL.では少しキイを下げて、問題の起きるロングハイトーンはあまり使わないようにする、とのことだった。
そんなNUL.でのアクトは、その少ないロングハイトーンで一瞬ひやっとする瞬間はあったんだけど、それ以外はおおむね問題なしで安心した。
(オフラインでは『全然』って言ってたけど、数年前にTwitterで7割回復って言ってたので、ディスパ時代はもっと酷かったんだと思う)

この日は全12曲を披露。公演の数日前までずっと曲作りをしてたとMCでも言ってたけど、とてもそうとは思えない完成度の高さでびっくり。流石、長年第一線で活動してる(してた)アーティストが集結しているだけあるなと…
11月のO-West公演は既に発表されていて、私はこの日行けないので(vistlipのツアーファイナルが被った…)その後の活動がとても気になっていたのだけど、アンコール前のMCかな?翌年1月に東京2daysと初の大阪公演が発表された。大阪の会場が十三にあるGABUというライヴハウスらしく、フロアのあちこちから「十三!?」って聞こえてきたの面白かった笑 確かに私も十三は行ったことないわ笑
大阪公演のタイミングでFM802のREDNIQSにゲスト参加しないかな~と期待していたところ、その前にREDNIQSが放送終了となってしまって非常に悲しかったです。
ちなみにこのレポは、8月にREDNIQSのいちコーナー「赤れぽ」にて採用していただいた文面を再構築して掲載しています。

前述のとおり、ヴォーカリストとして再始動したHIZUMIだけど、喉が完治したわけではなく。
またNUL.はドラム&ベースレスという特殊な編成だし、更に岸さんは売れっ子プロデューサーであり、MASATOさんもdefspiralとの掛け持ちになるわけで、正直NUL.がどんな風に進んでいくのかさっぱり読めないんだけど、それでも私は彼のこの挑戦を応援したいなと思った。

それにしても11月の2回目の公演に行けないのまじで悔しいなー!!泣



[SETLIST]
SE
01.MABOROSHI
02.ANOTHER FACE
03.Plastic Factory
04.POISON EATER
05.soulcage
06.KaliMa
07.Grand 0
08.Phantom Rain(仮)
09.Halzion
10.I don't seek, I find(仮)
11.BLACK SWAN
12.XStream

En.
01.POISON EATER
02.Plastic Factory

※引用元:びじゅなび